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Ж月ф日 手裏剣♀

感じる。感じるわ。ツォンからの救出要請が出てる。
ツォンのホクロアンテナから出る電波を、私のウェーブアンテナが捉えた。
……でも、ずいぶんと弱い電波ね。絆創膏か何かで遮られているのかしら。
これじゃあ、はっきりと状況がわからないわ。 え、なに?

ボスケテ…………
ボスタスケテ…………
ボス決して走らず急いで歩いてきてそして私を助けて…………
クッ!ツォンったら、何て難しい注文を!!

………って、誰がボスよ。
これでもキャリアは長いけど、私はそんな器じゃないわ。
とにかく、ずいぶんと大変な状況にいる事は確かみたいね。
──いきなり忍び込んで助け出すのは難しいわ。もしうまくいったとしても、
それからもツォンは表立って行動できない。それじゃあ無意味よ。
表面上だけでも、正規のルートで解放させないと………。

考えていても埒が明かないわ。とりあえず、面会にでも行ってみようかしら。
タークスとして主任を心配して訪ねていけば、社長だって通さないわけにはいかないはず。
例えばモニター越しでもツォン本人と会って、現在の状況を確認しないと。
私にアンゲロを教えてくれたツォン。どうか無事でいて。

いざ行かん!!………徒歩で………!!

Ж月м日 イリーナ

私がこの病院で過ごすようになって、2週間が経った。
ツォンさん……今頃どうしているのかしら。
あの日、社長に連行されていってから連絡が取れない。まだ監禁中なのよね。
……私のせいだ。私がしっかりツォンさんを守れなかったから。不甲斐ない自分が悔しい。
心配だ。ツォンさんと連絡が取りたい。でも、どうやったら?──そこで私は閃いた。

…… ツ ォ ン の お へ や 。

あの掲示板で連絡が取れないかしら?励ましのメッセージを残せないかしら?
ふってわいた天啓に私はベッドの上で立ち上がり──またがっくりとうなだれた。
……パソコンがない……。確かあのHPは携帯でも閲覧できるはずだけれど、
ここに入院している私はその携帯すらも手元に置く事が許されていない。
あまりの無力さに涙が滲んできた所で、病室の扉がトントンと叩かれた。

お見舞い客だわ。このゾンザイな叩き方は──レノ先輩ね。
この間まではノックもせずに入ってきていたから、少し成長したというべきかしら。
姉さんは任務で忙しいみたいで(内容は教えてくれない。私だってタークスなのに)
あまりここには顔を出せない。心なしか最近、やつれてきたようにも見える。
レノ先輩は現在結構フリーな立場にいるらしくて、ほぼ毎日ここにお見舞い──……
というか、遊びに来る。よっぽど暇なのね……。
ああ、レノ先輩がツォンさんなら、どんなに幸せな事だろう。
そんな夢想をして、また涙が滲んでくる。

レノ先輩が入ってきて、私の泣きそうな顔に気付いたのか、ギョッとした表情を見せた。
こっちに寄ると、どこか痛いのか、だとか、誰かにいじめられたのか、とか見当違いな事を言ってる。
「レノせんぱい……」
私は潤んだ瞳で見つめた。レノ先輩が口を開きかけて、また閉じ、黙る。
「なんでもないんです……少しだけ、こうしていて……」
そう言うと、私は先輩の胸にそうっと顔を寄せた。

───チャンスよ。このチャンスを逃す手はないわイリーナ。
泣き続けているフリをしながら、先輩のスーツのポケットをそうっと探る。──あった。
私の手は確実にレノ先輩の携帯電話をかすめ取り、布団の中へとそれを隠す。
泣き真似を続ける私の髪を撫でてくれる先輩に罪悪感を感じないでもなかったが、
ごめんなさい、レノ先輩。私は、やっぱりツォンさんが大切なの。

……しばらくして先輩が病室を出ていくと、私は待ってましたとばかりに先輩の携帯を開く。
Bookmark?そんなの必要ないわ。ツォンのおへやのアドレスくらい暗記している。
いつものツォンさんの神々しいお顔のトップページを見ると、私はつい感嘆の溜息をついた。
……だめだめ。こんな事してる場合じゃないわ。私の目的は掲示板。
ツォンさん。イリーナが今行きます。あなたを元気付けにいきます!!
そのためには、今までのように子供みたいな言葉遣いなんてしない。私は大人の女よ。
もうラブ・エンジェルとかまどろっこしい事してる場合じゃない。堂々と本名で投稿するのよ。
でも、エンジェルは残してもいいかも。そうよ、私はツォンさんの天使になるんだから。
よし、書くわ。ええと、名前は、エンジェル・イリーナ───……

Ж/м(水) **:**
あなたに力を
Angelolena

私はいつもあなたを見守っています 自分を信じて強く生きるのです
ツォン、たとえ何があろうとも、私はあなたのそばにいるのですから

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……よ、呼び捨てなんかにしちゃった。ちょっとフレンドリーすぎるかしら?
考えすぎて、なんだか短いお告げの文章みたいになっちゃったけど、いいわよね。送信、っと。
ツォンさん、どうかイリーナのレスを見て元気になってください。そして解放されたあかつきには、
「辛い時にそばにいてくれたのは君だ、イリーナ……」なんちゃってなんちゃってキャーーー!!///
……ん?あら、私ったら、イリーナ(elena)って打つつもりで、間違えてolenaって打ってるわ。
つい手が滑っちゃったみたい。 でも聡明なツォンさんなら、私だって分かってくれるわよね!
ああ、これからが楽しみ。ツォンさんが早く気付いてくれますように。

Ж月н日 レノ

今日も今日とて俺はイリーナの見舞いに来た。
あいつはいっつも「先輩も暇人っすね〜」と迷惑そうにしているが、冗談じゃねぇ。
全く、どこを見てるんだ。いまの俺の、どこがフリーに見えるっていうんだかな、と。
………とっくに気付いてるさ。 俺は今、泳がされているだけだ。
俺は、一度アンゲロに触れた人間がどうなってゆくのかの、恰好のサンプルなんだ。
………ったく。社長も抜け目ない人だぜ。 ん?信用されてないだけだって?
ケケケ、そりゃあ悪うござんした、と。 ………チッ。おもしろくねえ。

ほら、イリーナの病室へ向かっている今だって………後ろをつけてきているのが分かる。
この気配はプロだ───………こりゃ、おそらく格闘♀、だな。
俺はいつものように気付かないフリをして、気だるげに病室へ向かう。
せいぜい報告するがいいさ。毎日だらだらと女の元に通う、腑抜けたエースの姿をよ。
それで安心して、さっさと俺とイリーナを自由にしてくれ。こいつには監視の必要なんてないと。
俺は俺のやり方で、タークスの誇りを取り戻す。その為に………悪いが、尾行は、邪魔だ。

扉に手をかけようとして、思い出したように適当なノックをした。
こないだ、ノックせずに開けたらちょうど着替え中で(まあぶっちゃけ狙ってたんだけど)
リミットブレイクかましたイリーナに右ストレートから左アッパー→手榴弾の連続コンボくらった。
くそ、まだ顎が痛ェぞ、と。 そんな事を思い出しながら、病室へ入る。

………こいつの情緒不安定にも呆れたもんだ。最近は特に顕著だな。
昔は絶対、俺に弱味なんか見せなかったのによ。これも、一緒に閉じ込められてからだっけ……。
あの平和だった(?)思い出に引き込まれそうになった俺の身体に、イリーナの手が伸びる。
くすぐるように腰や胸元を撫で回すその手つきに、「お前、誘ってんのか?それじゃあセッ………」
───なんて言ったら、オチが見え見えなのでやめておく。

この手の動き。………全く、バレバレにもほどがあるぞ、と。
軽く溜息を吐いた俺にも気付かず、イリーナは嬉々として俺の携帯をくすねた。
止めなかったのは、同情心からか。………やれやれ、俺らしくもない………ぜ、と。

見舞いを終えて自宅に帰ると、俺はまずパソコンの電源を入れた。
あいつの事だ。俺の携帯を使って何をするかぐらいとっくに見当がついてる。
ツォンのおへや。そのトップページの笑顔から無意識に視線をそらす。くそ、慣れねえ。
つーか大体、監禁されてるツォンさんがどうやってHPを更新してやがるんだ。
………ま、あの人の事だからホクロ電波でどうとでもなるんだろ。深く考えちゃいけない。
半ば予想しながらBBSを開く。そこには半分予想通りで、半分予想外の展開が繰り広げられていた。

………ラブ・エンジェルじゃねえ………。
ア・ン・ゲ・ロ・リ・−・ナ。 そのスペルが俺の頭の中をぐるぐると回る。何だ、これは何なんだ、と。
だが、タイミングと内容は明らかにイリーナ。でもラブ・エンジェルじゃない………忌々しい、アンゲロリーナ。
そこで俺はひとつの仮説に行きついた。イリーナの奴、まさか自分を捨ててまでツォンさんに取り入るつもりか。
アンゲロリーナになりきってまで励ます必要が、このクソ痛いサイトのどの辺にあるんですか教えてください。
………くそ、俺とした事が混乱して敬語になっちまったぞ、と! とにかくこれは放っておくわけにはいかねえ。
───俺の中のレッドマーダーが目を覚ました。

Ж/н(木) **:**
バッカじゃねえのwwwwww
レッドマーダー

アンゲロリーナとか言ってテライタスwwwまさか自分をネ申とでも思ってんのかwww
おまいは単なる小娘だろwwwオメガワロスwwwwww
そろそろここもマジ閉鎖すべきwwww心優しい俺が埋めてやろーかあ?www
この俺の必殺技、“パソコンで見ると斜めって見える文字”でな!!www

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画企マロア画企マロア画企マロア画企マロア画企マロア画企マロア画企マロア
斜めってねーよ!!&携帯の方はこちら
[レスする]

………俺は何をやってるんだ、と。 ふと我に返ったときは、もう俺の手は送信ボタンを押していた………。

Ж月н日 ツォン

〜プロローグ〜

長い監禁生活でつかれきった私は、ぼ〜〜っと一人金網の上で肉を踊らせていた。
「フフ…このタレと肉の絡まり具合、―――絶妙にアンゲロな感じだ。」
社長のおかげで腹はいつも満たされているわけだが、アンゲロまでは満たしてくれなかった。
以前の様にパワーがみなぎる事はもう無いのかもしれない。
(早く、誰か私を助けて。ボス、決して走らず急いで歩いてきてそして私を助けて……………!!!) (〜本編へ〜)

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今日は信じがたい出来事が起こった。
今日起きた出来事を記す前に、今の私の姿を端的に書いておこう。
私の今の姿はこう。
無精ひげを生やし、髪のキューティクルははがれ、スネ毛は伸び放題。ハイソックスを履いても隠せないその乱れ様。
スーツとクマエル柄のパジャマはそれぞれ一着しかなく、すでにヨレヨレだ。
水場はあるので、自ら洗濯はしているが…全裸で。
とにかく、清廉潔白をモットーに掲げる私のプライドはズタズタだ。
きっと、全国に溢れかえっている私のお客様が今のこの姿を見たらきっと嘆き悲しむ事だろう………。
―――――だが、しかし。
今日の出来事は、そんな私の憂鬱な心を吹き飛ばすのに十分すぎる程、希望に満ち溢れたものだった。

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私は今日のメニューであるタン塩を焼き始めながら、机の下で携帯の画面を隠し見ていた。
「ム…!? 久々にお客様からのカキコ発見!」
監禁生活の中での唯一私を癒してくれるのは、このお部屋を見ている時だけだ。
おしぼりで口を拭きながら、肉を焼く手を止めて、画面の方に意識を集中させた。
何を隠そう、私のお部屋のお客様は皆、照れ屋だからなかなか掲示板にカキコしてくれない。
スラムに咲いた花を愛でる様に画面を見て、ボタンを押して掲示板の画面をスクロールさせていった。

「何々――――、『Ж/м(水) **:**  あなたに力を。 投稿者、あんげろりー… … … 」

ガタッ 

「『Angelolena』――――アンゲロリーナ!!!???」

その書き込みを瞬間、私の全身が総毛立つ。そして、反射的に携帯を壁に投げつけた。

「な”ッあ”ああ あ あああああ――――――ッッ!!???」
箸を落とし、うろたえる私。目を見開き、指が震えるし、発狂しそうになる。
何故。どうして。そんな疑問がホクロの裏側でのたうち回るが理由などどうでも良かった。
「……あうああぅ私のサイトにアンゲロリーな様がこうりnなされt……ッッ」
それが喜びなのか、恐怖なのか、自分でもわからない。
熱く芽吹いた何かが体中を駆け巡る。
焼肉すら放り出し、気づくと震える肉体を自ら抱き、足をバタつかせ床でのたうちまわっていた。
ムッシュムッシュと叫びながら、足を交差させ ゴロゴロゴロゴロ イモムシの様に背中を丸めて部屋の隅まで転がり続ける私。
そのまま、壁にドンッと大きな音をたてて、昇天しそうになってしまった。「ヒーーーーヒッヒッヒッヒ…」
おでこをぶつかった時のホクロリーナの衝撃で、私は少し冷静になった。
(待て。 名前だけで信用していいものだろうか……HNが『Angelolena』だからといって、アンゲロリーナ様ご本人のわけが無いではないか!!)
今の顔から火がでそうだった。過去にいくつもHNを使い、荒らしまがいな行為をするほど不器用なお客様もいた位だ。そんな都合のいい事ばかり起こるはずはないのだ。
「ふひひひひひッ!びーーーっくりホクロアンゲロッ!」
私は紅潮した顔にごまかしの笑みを浮かべ、さも自然なそぶりで携帯を拾い上げ、書き込みの内容を見てみた。
「………………」

私は文章を読んで確信した。コップに入っていた水を全て飲み込みほし、涙を流す。
その手は無意識のうちにあのポーズへと変わっていた。
「これは、間違いなく、アンゲロリーナ様ご本人のメッセージだゲロね!!!」
何という慈悲深きお言葉――――アンゲロリーナ様はいつも私達の雄姿を見守ってくれていたのだ。
タークスの仕事ぶり以外に、サイト活動をも見守って下さっていたとは。
その活動範囲の幅広さ、もう頭が上がらなかった。
突然現れたのはきっと、私がこの部屋で、肉ばかりは嫌だ野菜も食べたい!タークスの皆とカニ道楽でアンゲロしながらはしゃぎたい!
――――などと、情けなく嘆いてたからだろう。

そんな私を見捨てずに優しいお言葉をかけて下さるとは、なんと器の大きなお方だろう。
もはやアンゲロの昂ぶりは抑える事は出来なかった。
私の身が自由であればアンゲロ祭りを開催していただろう。だが、その時は部屋にたったぽつんと独りきり。
(今は自由の利かぬ身………くッしかたない、アレをやるしか―――――ッ!!)
アレとは、禁じられた祈り――――すなわち、ひとり『アンゲロ体操』の事だ。
ひとりアンゲロ体操。それは、ひとりで24時間ブッ続けてアンゲロポーズのままスクワットし続ける祈り。
「アンゲロ第一体操―――…はじめッッ!!! ワン・ツー・スリー・フォーーーーーッッ!!!!!」




気づくと私はいつの間にか酸欠になり、監視カメラの前で靴下姿のまま倒れていた。
ジンジン熱い額をさすりながら起き上がって、携帯を見ると、何と二件目のお客様の書き込みがあった。
「ふひひ…―――――― あッッ!!!?」
その書き込みを見る前に、私は気付いてしまった。アンゲロリーナ様に返信をしていないではないか!!!!
大量の涙を流しながら、女子高生並の物凄いスピードでボタンをプッシュし続けた。
(えぇとえぇと…何て書けばいいのだ!!! あぁそうだそうだ、その前にお客様名簿にアンゲロリーナ様を迎えなくては――――ってなな何て光栄な事だッ!!!!!)

お客様名簿を更新した後、私の元に社長が現れ、二時間正座のまま先程のアンゲロ体操について尋問を受けた。裸のまま。
が、不思議と辛くはなかった。
何故なら、私の後ろで暖かく見守るアンゲロリーナ様の存在を感じていたからだ。
その後も、取調べやら何やら色々あった。だが、今日は睡魔に襲われこれ以上書けそうにない。その時の話はまた別の機会にでも…フヒヒ☆
ハァハァしかし何だろうこのズキズキとした痛みは…何だかすごく眠い。僕はもう疲れたよクマエル。アンゲロ体操は二度とやらないぞフヒヒヒヒッ!!!!

Ж月п日 リーブ

ハイデッガーにダストシュートに突き落とされ、スカーレットに救出されてから
数日が過ぎた。ダメージも大きかったので、現在は大事を取って自宅療養している。
社長もお忙しいだろうに、力になれない自分が無力だ。早く回復しなければ。
そんな中、自宅で情報収集をしていた私は、大変な事実に困惑していた。

「ホンマに、どういうこっちゃ………」
──ツォンのおへや。このサイトは前々から怪しいと思って調べていた。
管理人はおそらくうちの会社のツォン。しかし──監禁中の今も、たまに更新されている。
あのツォンとは別人だとでもいうのか?それとも、彼も私と同じインスパイア能力を……。
いや、そんな事は今どうでもいい。私に衝撃を与えたのは、BBSの書き込みである。
「Angelolena。これは、まさか………本物、なのか………?」
その正体を捜し求めていたこの災厄の中心、アンゲロリーナ。
彼女(?)からの託宣のような文章が、まるでツォンに力を与えるがごとく書き込まれている。
私は震えが止まらなかった。これはまさに──純粋なる恐怖………。

しかし、その後の書き込みに、私は目を奪われた。
レッドマーダー?聞いた事がない。しかし、この書き込みの内容を見る限り───。
堂々とした態度から表れる自信。そして、アンゲロリーナを「小娘」と呼ぶほどの実力。
危険を全国ネットで撒き散らしているかもしれないこのHPを閉鎖しようとする正義感。
加えて、この私を驚愕させるほどの必殺技まで持ち合わせている。
ちょ、ねえ、何で斜めって見えるの?何で!?すっごい!レッドマーダーすっごい!!

とうとう見つけたぞ。現在の凄まじい状況を救う唯一の方法。
レッドマーダー、彼こそがアンゲロリーナに対抗する赤き光の勇者なのだ!
やっと未来に光明が差した気がした。彼を見つけるのが私の宿命。
早く社長に報告しなければ。救世主が、勇者が現れたのだと。
何としてでもレッドマーダーを見つけ出し、神羅を、この世界を救わねばあかんのや。
───平和と栄光は、レッドマーダーの手に!

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